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2026/10/17

自走する組織とは?求められる理由・メリット・作り方を解説

会議する社員

「指示を待っている従業員が多い」「自分がいないと現場が回らない」などと悩んでいませんか。ビジネス環境の変化を受けて、従業員が自ら考えて行動する自走する組織の必要性が高まっています。対応が遅れると、ビジネスチャンスを逃したり、経営が不安定になったりする恐れがあります。本記事では、自走する組織の概要と必要性、自走する組織のメリット、作り方などを解説します。自社の組織を変革したい方は参考にしてください。

自走する組織とは

自走する組織は、上司や経営陣が細かな指示を出さなくても、従業員が現在の目標や課題を踏まえて主体的に行動し、求められている成果を出す組織です。ただし、従業員が好き勝手に動けるように放任することではありません。自走する組織では、従業員が目標や課題を共有し、それぞれの裁量の範囲内で主体的に行動します。組織の統制を保ちつつ、一体となり行動する点が特徴です。したがって、単なる権限委譲だけで自走する組織は誕生しません。従業員一人ひとりの意識や行動を変える必要があります。

自走する組織が求められる理由

ビジネス環境と働き方の変化を受けて、日本企業においても自走する組織の必要性が高まっています。ここでは、自走する組織が求められる主な理由を紹介します。

現在のビジネス環境は、VUCA(ブーカ)の時代に突入したといわれています。VUCAは、以下の単語の頭文字で構成されます。

  • Volatility(変動性)
  • Uncertainty(不確実性)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性)

テクノロジーや競合他社の状況、市場のニーズなどが目まぐるしく変化するため、先を見通しにくい状態といえるでしょう。このようなビジネス環境で、上司や経営陣の指示を待っていると、変化に対応できずチャンスを逃す恐れがあります。そのため、目標や課題を踏まえて、従業員が主体的に行動する組織が求められているのです。

リモートワークなど多様な働き方に対応するため

働き方が多様化しているため、これまで用いられてきたトップダウン式のマネジメントが機能しにくくなっています。たとえば、リモートワークを導入していると、従業員により働く場所が異なるため、上司が部下の状況をリアルタイムで把握して指示を出すことは難しいでしょう。このような環境下では、それぞれの従業員が目的を理解し、自ら優先順位をつけて業務を行う自律性が求められます。働き方の変化も、自走する組織が求められている理由です。

自走する組織を作るメリット

自走する組織は、経営者にも従業員にもメリットをもたらします。ここでは、自走する組織の主なメリットを紹介します。

経営者が本来取り組むべき業務に集中できる

組織が自律的に機能するようになると、経営者はコア業務に集中しやすくなります。従業員に権限を委譲することで、現場からの相談や確認が減少するためです。これらの業務から解放されると、中長期的な経営戦略の立案など、会社の利益や競争力に直結する業務に取り組みやすくなります。また、事業が軌道に乗り始めている企業では、現場に一定の権限を与えていないと、経営者のキャパシティが成長のボトルネックになりえます。パフォーマンスを低下させる要因を解消できる点も、自走する組織を作るメリットといえるでしょう。

状況に応じた判断がしやすくなる

組織が自走を始めると、状況に応じた判断を下しやすくなります。現場の情報をもとに、組織の方針を踏まえて、リアルタイムで対策を講じられるためです。したがって、次の問題は生じにくくなるでしょう。

  • 上司や経営陣に報告している間に現場の状況が変わる
  • レポートラインで意図せず報告内容が変わる

また、組織が自走を始めると、問題解決にかかる時間も短くなります。ただし、共通した判断基準が組織に浸透していないと、従業員による対応のばらつきが生じます。権限を委譲する際に、判断基準を明確にしておくことが大切です。

社員のエンゲージメントを高められる

自走する組織には、社員のエンゲージメントを高める効果も期待できます。社員に一定の裁量権を与えることで、やらされている感が減少し、主体的に働けるようになるためです。たとえば、従業員に売り場づくりを任せると「どうすれば商品が売れるようになるか」を考えるようになるでしょう。自身の考えや行動が、成果につながる実感ももてます。ちなみに、アメリカのギャラップ社が実施した調査によると、日本において仕事に積極的に取り組んでいる従業員の割合はわずか8
%です(2026年版の結果)。主体的に働ける環境の整備は、多くの企業に共通する課題といえるでしょう。

参照元:GALLUP|State of the Global Workplace: Japan Country-Level Data
https://www.gallup.com/workplace/705794/state-global-workplace-japan-country-level-data.aspx

社員から新しい発想や提案が生まれやすくなる

自走する組織では、従業員からの提案が増加しやすくなります。それぞれの従業員が、課題の解決に関わり、当事者意識をもって働くためです。さまざまな提案により、組織の対応力も高まるでしょう。ただし、従業員の心理的安全性が確保されていないと、新しい発想や提案は生まれにくくなります。意見を出しても否定されると考えてしまうためです。各従業員が安心して発言・行動できる環境を作ることも大切です。

自走する組織を作る方法

会議のメモをとる手

ここからは、自走する組織の作り方を解説します。

①企業理念やビジョンを社員に浸透させる

組織を自走させるため、まずは従業員に企業理念やビジョンを浸透させます。共通の判断基準がないと、従業員がそれぞれの考えで行動し、組織として機能しなくなるためです。これらを共有しておけば、上司や経営陣の指示がない場面でも、組織として一貫性のある行動をとれます。したがって、社内報や会議などを活用して、経営者がぶれることなくメッセージを発信し続けることが大切です。また、抽象的な理念を、日々の業務に落とし込む作業も求められます。

➁社員が主体的に行動できる環境を整える

次に、従業員が自ら考えて行動できる環境を整備します。まずは、会社の現状と目標を公開し、従業員が当事者意識をもてるようにするとよいでしょう。権限は、原則として失敗しても影響が小さいものから委譲します。また、従業員が失敗を恐れず行動できるように、心理的安全性を確保することも重要です。経営陣や上司が失敗談を語ったり、問題解決に焦点を当てたりすると心理的安全性を確保しやすくなります。

③社員の行動を適切に評価する仕組みを整える

次に、自律的な行動を評価する仕組みを構築します。自走する組織に見合った評価制度になっていないと、従業員が主体的に行動できないためです。たとえば、評価の軸が「指示通りに行動している」であれば、主体的に行動せず上司や経営陣の指示を待つ従業員が増えるでしょう。挑戦を評価する仕組みや結果だけでなくプロセスも評価する仕組みを導入すると、主体的な行動を促しやすくなります。ただし、自走する組織に適した評価制度の構築には時間がかかります。PDCAサイクルを回しながら、検証と改善を続けていくことが重要です。

まとめ

自走する組織は、従業員が自ら考えて行動し、求められている成果を出す組織です。ビジネス環境や働き方の変化を受けて必要性が高まっています。組織が自走を始めると、経営者は本来の業務に集中しやすくなります。

実現には、単なる権限委譲ではなく、理念の浸透や働く環境、評価制度の整備が必要です。具体的な仕組みを学びたい方は、以下のページで米国経営プログラムを論理的支柱とする「社長が3ヶ月不在でも事業を拡大する-3ステップオンライン講座」をご視聴ください。
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