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2026/09/23

経営戦略ってなに?

経営戦略ってなに?

先日、こんなご相談をいただきました。

「創業10年、ゆっくりながらも何とか着実に成長してきました。しかし、ここ2年ほどは売上も頭打ちで、まさに『オーナーズトラップ』状態です。事業拡大の戦略を改めて考え直す必要を感じ、色々な書籍を読んでみましたが、学術的なものが多くイメージがつきません。安東さんは中小企業の戦略についてどのようにお考えですか」

私自身も色々な戦略の本を読み、講座にも出て勉強してきましたが、未だわからない部分はあります。それでも基礎を身につけて行くうちに、「中小企業が向き合うべき戦略には、実は一定の型がある」と感じるようになりました。今回は、その視点を共有します。私なりの考えではありますが、検討の一助となれば幸いです。

戦略とは何か

そもそも「経営戦略」とは、具体的に何を指すのでしょうか。

たとえば、有名な書籍「ストーリーとしての競争戦略」では、「戦略=長期・持続的に利益を生み出すために、競争優位をつくり出すストーリー」と定義されています。しかし、書籍や研究者によって解釈はさまざまであり、確固たる正解はありません。だからこそ私は、まず自分なりの定義をつくることが大切だと思っています。

例として、私の中での「戦略」の定義は「競争にさらされた企業が、飛びぬけた利益を生み出すためのシナリオ」です。常に競争にさらされる中でどう選ばれ、利益を上げ続けるかのストーリーをつくること。私は、それこそが戦略だと考えています。

戦略の種類

その上で、戦略の内容をもう少し具体的に考えてみましょう。戦略研究の第一人者であるマイケル・ポーターによれば、戦略は大きく「コストリーダーシップ戦略」「付加価値戦略」「集中戦略」の3種類に分かれます。

コストリーダーシップ戦略は、コストを落として価格で圧倒する戦略です。たとえばサイゼリヤは、海外にファームを持ち、そこで作った食材を自社で大量消費することで安さと利益を両立させています。

付加価値戦略は、他社より高くても買いたいと思ってもらう戦略です。たとえばスターバックスは、コーヒーの値段としては割高でも、店内の雰囲気やホスピタリティ、ブランドといった付加価値があるからこそ売れ続けています。

集中戦略は、小さなマーケットの中で一番になることで選ばれる戦略です。特定のエリアやニーズに特化し、その分野での一位を目指します。

自社の戦略を練る際は、まずこの3つの中からどこにフォーカスするかを考えるとよいでしょう。中小企業の場合、コストリーダーシップ戦略はあまり現実的ではなく、付加価値戦略か集中戦略になることがほとんどだと思います。

具体化の4ステップ

次に、実際にどう行動に落とし込んでいくかを検討してみましょう。ここでは、「①どんなマーケットの誰に、②どんな独自の価値を、③どのように実現し、④どう販売するか」という4つのステップを考えることが重要です。

たとえば弊社の場合、①30人以下の中小企業の、オーナーズトラップにはまっている社長に、②社長が不在でも事業拡大できるメソッド・仕組みづくりという価値を提供しています。

③実現する方法は、「上から目線で教えるのではなく、対等なコミュニケーションスタイルでメソッドを伝えつつ、実務の一部も代わりに担うことで軌道に乗せる」こと。これは、かつて自分自身がオーナーズトラップにいたときに求めていた理想のコンサルタント像がベースです。これは、他社との差別化にもつながっています。

④「どう販売するか」の面では、「オーナーズトラップにはまっている社長」のペルソナに基づいた媒体を選び、会社ではなく「社長その人」に向けたメッセージを送っています。

この4つのステップは、大きく2つにのカテゴリに分けられます。①〜③は「自分たちが何を、誰に、どう提供するか」を決める、いわば供給側の設計です。それに対して④の「どう販売するか」は、「相手にどう伝われば興味を持ってもらえるか」という需要側、つまり受け手目線の設計です。

どれだけ良い価値を用意しても、伝え方が相手に響かなければ届きません。戦略は、供給側と需要側両方の設計がそろって初めて具体的な形になっていきます。

本日の結論

コストリーダーシップ戦略、付加価値戦略、集中戦略のどこにフォーカスするか決めたうえで、「誰に、どんな価値を、どう実現し、どう販売するか」を繰り返し考える。すると、おのずと独自性のある戦略が生まれてきます。

もちろん、最初から100点の答えは出てこないものです。それでも、少しずつ工夫しながら改善を重ね、自社独自の戦略をつくり上げていく。そう考えると、戦略づくりが俄然面白いものになってきます。

私自身も、もっと強固な戦略づくりを目指している最中です。ぜひご一緒に頑張りましょう。

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