社員の離職を止める7つの視点 | 中小ベンチャー企業の経営コンサルティング・スクール|ブレインマークス
閉じるボタン
半円赤
半円赤
2026/03/05

社員の離職を止める7つの視点

社員の離職を止める7つの視点

今回のテーマは、「社員の離職を止める7つの視点」です。
先日、クライアントの方から「5名程度の会社を経営して20年です。社員が定期的に辞めていくことに悩んでいます。お客様に対して高い価値を提供できる仕事で、難しいですがやりがいはあると思います。働き方を改善したり、給与をアップしたりと工夫を重ねましたが、3年周期で社員が辞めていってしまうのです。この状況を変えるために、できることは何かあるでしょうか」というご相談をいただきました。

このようなご相談は、非常に多いです。社員5名の規模だと、1人辞めるだけでも事業に与える影響は大きいですよね。価値ある仕事にもかかわらず、離職が続いてしまうと、悩むのも無理はありません。ただ、退職の理由は本当にさまざまで、原因を特定できないことがほとんどです。今回は、離職の少ない会社に変わっていくための「7つの視点」を解説していきます。

マイナスを減らす2つの視点

ここからお話しするのは、“マイナスを減らす”ための視点です。離職を防ぐ土台づくりとして捉えていただければと思います。

1つめは労働環境です。残業の多い会社ほど、「たくさん働いている分、給与も多く払っているのでいいだろう」と考えがちですが、離職率は高くなる傾向があります。残業時間と離職には、明らかな相関が見られます。弊社では、残業が40時間を超えると体調を崩す社員が増える印象があり、25時間以内に抑えるよう努めています。

2つめは待遇です。ここでいう待遇とは、福利厚生、有給休暇のとりやすさ、そして給与などを含みます。私は、少しでも給与を高くしたいと考えています。その理由は、給与が高い方が社員の離職が少なくなると感じているからです。例えば、社員が転職を考えた時、「他に行くよりもここに留まる方がいい」と思える材料になるのが給与です。待遇を整えることが、離職の抑止力になるのは間違いありません。

プラスを増やす5つの視点

ここからは、人が定着する5つのポイントをご紹介します。先ほどの“マイナスを減らす”視点とは異なり、今回は“プラスを増やす”ための視点です。

1つめはやりがいです。やりがいとは、「自分の能力が発揮できていること」だと私は考えています。職場で自分の強みを活かせていると、転職が頭をよぎったとしても「他の職場で、ここまで私の能力を活かしてくれるだろうか?」と迷いが生まれます。強みを発揮できる職場は、定着率が高くなるのです。私自身、社員の個性や強みに常に目を向け、最大限活かせるところに配置するようにしています。これは単に社員を伸ばすためだけでなく、「他の会社ではこうはならないよ」と暗に伝えるという意味があります。

2つめは人間関係です。離職に影響を与えるのは、横の関係よりも縦の関係です。同僚とはある程度の距離が保てますが、上司との関係はそうはいきません。特に、少人数の会社では、社長の影響力が強く、コミュニケーションのズレが離職に繋がることもあります。「給与を払っているのだから、社員は働いて当たり前」と考えている経営者は少なくありません。一方で社員は、「会社に来ているだけで給与をもらう権利がある」と思っていることもあります。この立場の違いによるギャップは、簡単には埋めることはできません。だからこそ経営者は、「来てくれてありがとう」という気持ちで接し、社員の強みを活かせる環境を整えていくと良いでしょう。

3つめは将来性です。成長意欲が高く、やりがいのある仕事を望んでいる人は、成長できる環境に身を置くと飛躍的に伸びていきます。会社が成長していて、自分も成長できていると感じられること。この“会社と自分の将来性が連動している”感覚は大きな魅力であり、定着の理由になります。だからこそ、教育に力を入れたり、会社が新しいことにチャレンジし続けたりする姿勢が重要です。

4つめは承認や評価です。これは、評価制度や上司との関係性、自分の頑張りを見てくれる存在がいるかどうかを指しています。マズローの五段階欲求にあるように、認められたいという欲求は、人間の本能です。この欲求が満たされれば、社員は安心して働けますが、努力しても「まだまだだね」「もっとやらなきゃ」と言われ続ける環境では、心が折れてしまいます。「褒めるのが苦手」と話す社長も少なくありませんが、承認は業務の一部と捉え、日々言葉をかけ続ける姿勢が求められます。

最後の5つめは採用です。中小企業の経営者には、営業系出身の人が多いと感じています。その影響か、採用の場面でも「見極める」より、「営業のように口説いて採る」ことを優先してしまう方が一定数います。しかし、採用での見極めを疎かにすると、入っては辞めるの繰り返しになってしまいます。「会社の文化に合っているか」「適性があるか」といった視点でしっかりと吟味し、会社の一員に迎え入れることが大切です。

今回のまとめ

1.労働環境と待遇を整え、「辞めない理由」をつくる

2.やりがいと人間関係、将来性、承認の文化で、「定着する理由」を育てる

3.適性が合わない人を避けるために、採用段階でふるいにかける

「うちの会社は人が来ない」と話す経営者の方もいますが、その多くは採用活動を片手間で行なっていることが原因です。時間と労力、お金をかけて取り組めば、人は必ず集まります。

採用についての工夫はYouTubeの動画でも紹介していますので、ぜひそちらもご覧くださいね。

オススメの記事

人気記事