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2026/05/07

従業員30人の壁を乗り越える方法

社員30人 事業拡大の壁

今回のテーマは「従業員30名の壁を乗り越える方法」です。

先日、「従業員30名の壁を感じています」というご相談をいただきました。

「社員を採用して35名になると、退職者が出て30名に戻ります。ここは一気に増やした方がいいかと思い、15人採用して45人まで増やしました。しかし、また離職が重なって30名に戻ってしまったのです」

「今回は新人ではなく中堅が一気に抜けたこともあって、業績も低下気味です。社員30名に壁があると聞きましたが、この壁を乗り越える方法やヒントがあれば教えて下さい」

まずは、ご相談ありがとうございます。45人から30人に減少、しかも中堅層の離職となると、経営者としてはかなりの衝撃だったのではないでしょうか。

このように、組織拡大において「壁」にぶつかる経営者は少なくありません。そこで今回は、壁を乗り越えるための対処方法について検討していきます。

スパン・オブ・コントロール

まず、規模拡大の指標として「スパン・オブ・コントロール(Span of Control)」という考え方をご紹介します。これは、端的にいえば「マネジャー1人あたり、何人のメンバーをフォローできるか」という考え方のことです。

もちろん、1人のマネジャーが支援できる人数は業種によっても異なります。工場のライン作業のように業務が標準化されている場合は、1人で20~30人をフォローできるケースもあるでしょう。そのため一概にはいえませんが、一般的には「最大8人」程度が、1人のマネジャーが目配りできる人数の目安といわれています。

たとえばAmazonでも、ジェフ・ベゾスCEOが提唱した「ピザ2枚チーム」というルールに基づき、2枚のピザを分け合える程度の規模でチームを組んでいます。つまり、マネジャー1人につきメンバー8~9人程度ということですね。

これに基づいて考えると、目指したい規模に必要なマネジャーの人数が見えてきます。たとえば組織を40人にしたいなら、少なくとも5人のマネジャーが必要。50人の組織をつくりたいなら、マネジャーも6~7人は必要になる…というわけです。

足りないマネジャーは「育てて」増やす

弊社もこの考え方に基づき、20~30人で伸び悩んでいるクライアントに”リーダー研修”をご提案しています。1on1のやり方、目標設定および目標査定の方法、そしてメンバーをどのように観察して支援するかなど…マネジメントスキルの教育を通じて、マネジャーを「育てる」ということですね。そしてマネジャーが育てば、自然と人数拡大の余力も上がっていくのです。

もちろん、すべてのマネジャーが必ず8人のメンバーを抱えられるとは限りません。業態や習熟度合いによって、8人フォローできる人もいれば2~3人が限度という人もいるでしょう。また、「独力では4~5人が限度だが、準リーダーのような人がいれば8人いける」といったケースもあるかと思います。

このように、現実的な部分にも目を向けつつスパン・オブ・コントロールの観点を取り入れると、人数拡大の具体的な方針を立てやすくなります。

本日の結論

規模が小さい間は経営者の影響力で組織を動かせても、30名を超えるあたりからは次第にそれが難しくなってきます。組織拡大を、より計画的・戦略的に考えていくフェーズともいえますね。

このほかに、社内の雰囲気や人間関係、納得感のある評価制度といった要素も、組織の人数拡大と密接な関係があります。

ご相談のケースでは、一度人数を45名まで増やした後に中堅層が一気に離職したとのことですから、この辺りに課題が潜んでいる可能性もあるかもしれません。組織文化や評価制度については弊社の他の動画でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

組織全体を改めて点検しつつ、「マネジャー1人あたり何人をフォローできるか」「何人のマネジャーが必要か」という考え方をもってマネジャー候補を育てていく。このような視点をもっていただくと、きっと30人の壁を乗り越える道筋が見えてくるのではないでしょうか。

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