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2025/07/24

会議の生産性が上がる方法

生産性が高い会議 3つの決め事

今回のテーマは「会議の生産性が上がる方法」です。先日、クライアントの方からこんなご相談をいただきました。「自社の会議を進化させたいと思っています。いろいろ工夫して、皆が黙り込んでいる会議を、活発な意見が出る場へと変えてきました。しかし、まだ時間超過や、必要ない話への脱線という課題が残っています。安東さんはどのように会議をされていますか?」

会議って、実はとても難しいものですよね。弊社でも、毎回がチャレンジの連続です。今回ご相談くださった方は、すでに「黙り込む会議」から「意見が出る会議」へと進化させておられます。だからこそ今回は、そのさらに一歩先にある「生産性が高い会議」を実現するために必要な視点をご紹介していきます。

会議には4つのレベルがある

会議のレベルには、次の4段階があります。

①浪費型

②独壇場型

③傍聴型

④高密度型

1つずつ見ていきましょう。

①浪費型

意思決定に至らず、ただ現状を共有して終わるような会議です。「進捗報告をして終わり」「問題提起だけして、何も決まらない」といったケースがこれに該当します。

ここで意識したいのが、人件費のロスです。たとえば、年収350万円の人材の時給は約2,000円。そんな人が5人、1時間集まれば1万円。それが週1回行なわれれば、月4万円、年間で48万円の浪費です。会議のやり方を見直し、人件費を浪費から投資へと変えていく必要があります。

②独壇場型

社長が一方的に話し、社員はその話が終わるのを静かに待つスタイルの会議です。熱いメッセージを届けること自体は良いのですが、発信が一方向になるため、社員の主体性は育ちにくいです。会議の効率を考えると、改善の余地があります。

③傍聴型

活発な意見は飛び交うものの、話がそれたり盛り上がりすぎたりして、時間を超過するような会議です。相談者さんの会社の会議も、この段階にあるのかもしれません。決して悪い状態ではありませんが、より生産性を高めていくことが求められます。

④高密度型

無駄を省き、決まった時間の中で本当に重要なことだけを意思決定する会議です。議題が決まっており、参加者もゴールをイメージできています。参加者全員がやるべきことがクリアで、時間配分もきちんと設計されているため、非常に高い生産性を発揮できます。

この高密度型の会議が実現できれば、組織全体の成長は、確実に加速していきます。では、その会議スタイルを叶えるポイントは、どこにあるのでしょうか。

高密度型の会議を実現する3つの決め事

短い時間で確実に成果を出す「高密度型」の会議を行なうために、3つの大切な決め事があります。

①会議の議題やゴールが明確であること

②ゴールに導くためのアジェンダが用意されていること

③会議の進行ルールが予め共有されていること

まずは、「この会議は、何のために行なうのか?」を明確にしておくことが重要です。そして会議の前に議題を共有し、簡単で構わないのでアジェンダをつくりましょう。会議内の時間配分も含め、アジェンダを事前に伝えておくと、参加者の意識も揃いやすくなります。また、「必要なデータには予め目を通しておく」「持ち時間をオーバーした場合、続行か再調整か判断する」など、進行上のルールを決めておくことも有効です。

この3つが揃っていれば、会議終了時には決定事項がまとまり、次回までにやるべきタスクも明確な状態がつくれます。結果として、毎回の会議で成果物が生まれ、その成果物に基づいてどんどんPDCAを回していくことができる。それが、高密度型の会議の最大の強みです。

生産性を上げる鍵は「見直しの習慣」

会議は、一度ルールを決めたら終わりではありません。常に会議自体のPDCAを回していく必要があります。「本当にこの会議で良いのか?」「もっと効率的にできないのか?」と考え、少なくとも、半年に1回は会議のやり方自体を見直すと良いでしょう。この見直しこそが、生産性を上げる最大のプロセスなのです。

今回のまとめ

ただ集まって話すだけの会議から一歩進んで、「短い時間で高い成果を出せる会議とは、どのようなものだろう?」と社員の皆さんと考えてみませんか。自然と会議のレベルが上がっていくはずですよ。

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