採るべき人 採ってはいけない人 | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
ブログ

ブログ

BLOG

2023.05.25

YouTube

採るべき人 採ってはいけない人

株式会社ブレインマークス

今回は書籍「採るべき人 採ってはいけない人」についてご紹介します。

人口減少が著しい現代において、人材確保は喫緊の課題です。本書では「人材アセスメント職人」と呼ばれるアセスメントのプロフェッショナル・奥山典昭氏が、本当に仕事ができる人の採用の仕方を教えてくれています。

その内容の一部を紹介しつつ、中小企業の採用について考えてみましょう。

■中小企業こそ「本当に優秀な人材」が必要

本書では「中小企業こそ、本当に優秀な人材を必要とする」というのが絶対的な真理だと主張しています。

大企業には、提供する商品・サービスを常に同じクオリティに保たなければならないという社会的責任があります。そのため、どのような人であっても最終的には同じクオリティを維持できる仕組みが整備されている場合がほとんどです。

一方で中小企業にはそのような仕組みが整っていないケースが多く、能力が低い新入社員のサポートが難しい状況にあります。「仕組み」に依存することができないため、自分の頭で考えて行動することが常に求められるのです。そのため、中小企業こそ「本当に優秀な人材」を選んで採用していかなければなりません。

■「本当に優秀な人材」とは「生産性が高い人間」

しかし「優秀」という定義があいまいなために、中小企業経営者の多くが「優秀な人材は大企業がもっていく」と思い込んでいるのが現状です。そもそも「本当に優秀な人材」とはどのような人を指すのでしょうか。

本書では、優秀な人材を採用するとはすなわち生産性の高い人を採用するということ、そして生産性とは「経験知×仕事力」であると解説しています。

経験知とは経験したことで得られた知識です。そして仕事力は「作業領域」と「問題解決領域」の2つに分けられます。作業領域での仕事力とは、覚えたことを実行できたり計画を立てられたりといったことです。そして問題解決領域での仕事力は、何か問題が起きた時に事実や情報を整理して、解決方法を自ら導き出せる力を指します。

つまり優秀な人材とは、経験知を活かし作業領域の仕事を確実にこなしながらも、必要に応じて問題解決領域で動くことができる人のことをいいます。

■いかにして優秀な人材を見極めるのか?

それでは、一体どのようにして優秀な人材を見極めていけばいいのでしょうか。本書では「採るべき人」と「採ってはいけない人」を見抜くポイントとして、グループワーク編と面接・説明会編に分けて20の項目を挙げています。ここでは、その一部をご紹介します。

グループワーク編

・テーマにあまり縛られず、自由奔放に好きなことを発言する人

→外界に向き合わず自分の殻の中だけで動く、ただのお子さま。クリエイティブなどと誤認しないように。

・ふわふわした抽象論や理想論ばかりを語り、泥臭い現実論を嫌う人

→格好つけの怠け者。自己満足を求め、利他の意識をもたない「大人の意識」が欠如した人。

・発言が少ない人

→発言が少ない理由は、「頭が悪い」と「やる気がない」と「ずるい」だけではない。思考や意識が重すぎてなかなか口を開けない、静かな逸材も時々目にする。

面接・説明会編

・質問しない人

→質問するほとんどの人が「質問のための質問」を繰り返す。それを嫌って質問しない人もいるので、「質問しない」=「やる気がない」の判断は安易。

・集合時刻より大幅に早く来る人

→相手への配慮が皆無。「遅いよりは早い方がいい」という採用関係者の固定観念も問題。

・理念っぽい話や哲学めいた話にも絡める人

→「考える力」の持ち主である可能性大

これ以外の詳細なポイントを知りたい方は、ぜひ本書を手に取って参考にしてみてください。

■本日の結論

深刻な人手不足により採用が難しくなっているのは、大企業も同じです。そして「優秀な人材=学力が高い人」とは限らないと気がついている大企業も増えています。そうなれば、中小企業が優秀な人材を確保するのは非常に難しくなってくるでしょう。

そのため、今のうちから本気で採用と向き合っていかなければなりません。私たちなりの強みや会社の魅力のつくり方を考えながら、会社の将来を担うメンバーを採用する力を身につけていきましょう。

3ステップオンライン講座 無料公開中

この記事をシェアする

おすすめの記事