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2019.10.15

コンサルティング

50代の社員の深いスキルや知見を活用するために

安東 邦彦

 

 

 

このたびの台風19号により、被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。今なお避難されている皆様、復旧作業に従事されている皆様のご安全を心よりお祈り申し上げます。

——

 

50代のおじさんは批判の的になりがちだけど……

 

最新トレンドについていけない、IT関連のリテラシーに欠ける、

バブル期の成功体験を引きずっている、働き方に対する考え方が古い……。

 

企業を構成する年代の中でも、50代のおじさんは何かと批判の的になりがちです。

 

しかし私たちがコンサルティングに入る現場の中には、

「50代の社員が中心戦力」という企業もあります。

いろいろな仕事を経験し、さまざまな修羅場を乗り越えて生き残ってきた50代は、

若い人にはないスキルや知見をもっているものです。

 

そんな50代は、「これまでの仕事人生の総まとめ」となる10年を過ごしています。

 

会社という組織の中で考えれば、出世コースに乗ってトップに向かって上がっていくのは

ほんの一握り。

あきらめに近い感情を抱きながら働いている人も多いかもしれません。

 

そんな多様な50代をマネジメントするにあたって、経営者は何をすべきでしょうか。

前回に引き続き、考えていきたいと思います。

 

 

「俺はもう変わりたくない」という人とどう接するか

 

コンサルタントとしてさまざまな職場に関わる中で、

私は50代社員ともたくさん接してきました。

 

その経験から思うのは、「50代になるとそれまでの生き方が現れる」ということ。

 

仕事人生の総まとめとして、勤めてきた会社に何を残すのか。

後に続くメンバーに何を伝えるのか。

そんなことをテーマにしたプログラムを行なうと、50代の反応は概ね2つに分かれます。

 

・「俺はもう、特に変わりたいとは思わない。余計なことをしないでくれ」という人

 

・「後に続く若い人のために自分の知見を教え、何かを残していきたい」という人

 

見てきた限りでいうと、その比率は半々といったところでした。

 

後者については、経営者としてもうれしい限りでしょう。

では前者は?

「もう関わってもプラスにならないから」と放置するしかないのでしょうか。

 

もちろん、そんなことはありません。

50代社員に用意すべきステージとは

 

そもそも、50代の社員がもっている職務上のスキルやノウハウ、マネジメントスキルには、

とてつもない深みがあるものです。

 

仕事力とは、何もトレンドやITに関わるものだけではありません。

そうした力を会社のために残していってもらわなければならないのです。

 

「自分はもう変わりたくない」という人の立場も尊重する必要があるでしょう。

組織のことはもういい、自分のことだけを考えたいという人は、

役職定年のような形で現場に戻すべきなのかもしれません。

 

実際に中小企業では、現場の最前線で活躍する50代がたくさんいます。

 

一方で、会社の将来を考えている人には、若いリーダーの指導役になるなど、

重要な役割を任せられるはずです。

 

経営者が何を期待しているか、どんな価値を受け継いでいってほしいと思っているのか。

そのメッセージも伝えるべきです。

 

何よりも、長い間会社に尽くしてきてくれた人たちです。

「使えないから切る」などといった判断ができるはずはありません。

 

50代社員に、どんなステージを用意するべきか。次回はそれを考えていきます。

 

(安東邦彦)

 

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