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2023.03.30

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スタッフの機嫌に振り回されない思考方法

株式会社ブレインマークス

先日、クライアントから「機嫌がコロコロと変わるスタッフに振り回されている」というご相談をいただきました。どうやら、スタッフの機嫌が悪くなると「人間関係のトラブルなのか?会社への不満なのか?もしかすると辞めてしまうのでは?」と不安になってしまうそうです。

周りの感情に振り回されると、本当に疲れますよね。しかも、人の気持ちは他人には分からないものです。スタッフの機嫌に振り回されないために、経営者としてどのように考えていけばいいのかをお伝えしていきます。

■問題の切り分けが重要

今回のご相談のようにスタッフの機嫌に振り回されてしまうのは、自分がコントロール出来る部分と出来ない部分を切り分けられていないからではないでしょうか。

大前提として頭に入れておかなければならないのは、他人の感情はコントロールできないということです。いくらこちらが機嫌を取ろうとしたとしても、相手が上機嫌になるかどうかは分かりません。仮に機嫌がよくなったとしても、また別の要素で不機嫌になることもあるでしょう。

大切なのは、コントロール出来る部分に目を向けることです。例えばそのスタッフが「最近忙しくてイライラします」と言っていたとします。その「イライラ」自体は感情なので、他人にはどうしようもありません。しかし「忙しい」という部分については、タスクの見直しなどで改善の手助けができます。

このように問題を切り分けて、こちらでコントロール出来る部分について対応を考えることが大切なのです。

■「事実」を見極める

しかし「忙しい」という部分が事実なのか、それとも本人の解釈でしかないのか見極めることは必要です。スタッフが一時的な感情で「忙しい」と発しているだけ、というケースもあるかもしれません。その事実確認をせず、言葉を鵜呑みにして仕事を減らしてしまうと、ひとりだけ暇を持て余すことにもなってしまいます。

まずは本当に忙しいのか、どれだけのタスクを抱えていて何に何時間かかっているのかなど、本人と話しながら細かく精査します。そこで本人の負担が大きいという事実が確認できた場合は、仕事量を調整してあげるようにしましょう。

社員の言葉を疑うと言うと聞こえが悪いかもしれませんが、これはクリティカルシンキングという、課題解決のための思考法のひとつになります。物事や情報を無批判に受け入れるのではなく、多様な角度から検討して論理的・客観的に理解することで、本質的な解決へと導くのです。

■社員の性質を理解することも必要

一方で、いくらコントロール出来ないとはいえ、人の感情にまったく対処しなくていいわけではありません。

大切なのはコントロールしようとするのではなく、知ろうとすることです。人にはそれぞれ、感情のパターンがあります。例えば忙しいときに怒りっぽくなる人もいれば、気分が落ち込む人もいるでしょう。「このような状況のときに、こういう感情が出てきやすい」「こういう感情の波がある」といったパターンを把握しておけば、心構えが出来ます。心構えが出来ることで、感情に振り回されることも少なくなるはずです。

社員の感情のパターンを知るには、やはり定期的な1on1ミーティングが効果的です。社員の話にしっかり耳を傾けることで、社員の性質が少しずつ理解できていくのではないでしょうか。

■本日の結論

人の感情は、本当に分からないものです。だからこそ無理にすべてをコントロールしようと考えるのではなく、コントロール出来る部分に目を向けてアプローしていきましょう。もちろん感情に寄り添うことは大切ですが、感情に感情で対応するのは根本的な問題解決にはなりません。「事実」と「解釈」を見極めて、経営者でコントロール出来る部分に真摯に向き合うようにすれば、きっと状況は変わるはずです。

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