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2022.02.22

コンサルティング

中小企業で「自律人材」を育てる(第1回) 〜自律していない人材の特徴とは

安東 邦彦

大きな環境変化の中で求められる「自律人材」

リモートワークが一般化した2020年以降、社員の「自律」を重要視する企業が増えていると言われます。

従来のマネジメントスタイルが通用しない。ビジネスモデルも前例踏襲では立ちいかない。そうした変化のなか、一人ひとりの社員が自律的に考え、行動することが求められているのでしょう。

(参考)コロナ下の転職 企業が求める条件は「自律」「信頼」

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO67099070Y0A201C2000000

今や「自律」は、ある種のバズワード。さまざまなメディアや、ビジネスにおける日常会話で、盛んに聞かれるようになりました。

背景には「社員がなかなか自律してくれない」と感じている経営者やマネジメント層の悩みがあるのかもしれません。

私たちが関わるコンサルティングの現場でも、社員に自律を求める経営者の思いを聞くことがたくさんあります。ですから弊社では、中小企業における経営の6大課題の一つに「社員の自主性と成長意欲がない」ことを挙げ、その解決策を提示しています。

(参考)中小企業に共通する経営の6大課題とは?

https://www.brain-marks.com/beginner

従来の経営手法では、なぜ自律人材が育たないのでしょうか。今回は原因を紐解き、自律人材を育てるヒントを届けます。

自律人材の定義とは

どんな企業も、自律人材を求めていることは間違いないでしょう。

自律している人材とはつまり、自走してくれる人材のこと。企業から見れば手間をかけることなく成果を出してくれるわけですから、ほしくないはずがありません。

ブレインマークスでも、もちろん自律人材を採用したいと考えています。しかし外部から自律人材を見つけるのは本当に難しいものです。

私が考える自律人材の定義を紹介すると……

・物事を人のせいにしない

・何事も自分ごととして受け止める

・プライドにとらわれることなく成果にコミットできる

この3つに集約できます。

成果を出すために自分で考え、自分で行動する。この習慣がないビジネスパーソンが非常に多いのです。

自律していない人材は、成果を出すことに対して強い意志を持っていないため、「自分がうまくいかないのは置かれている環境のせい」「条件がそろえば自分はもっとパフォーマンスを発揮できる」などと考えがち。

こうした人は、たとえば顧客とのやり取りの方法について議論するときに「いちいち訪問するのは大変だからオンラインにしましょう」と軽々しく言ってしまいます。

オンラインという手段を用いることは良いのですが、生産性向上のためのオンラインなのか、楽をしようとしているオンラインなのかでは、まったく意味合いが変わってきます。成果を出すという意志の有無は、こうした言葉の端々に現れるわけです。

習慣化した思考や行動を変えるのは簡単ではない

これは私が個人的な考えですが、大企業で働いていた人は特に、成果を出すために自分で考えて行動する習慣のないケースが多いように感じています。

そうした習慣が生まれにくい中で過ごしてきた影響もあるのかもしれません。

成果を出そうとして上司に声をかけているのに、「忙しいのに話しかけるな!」と怒られ、いつしか上司の顔色をうかがうことが目的になってしまう……。かくして自律人材とは正反対の方向へ育ってしまいます。

ビジネスパーソンとして習慣化した思考や行動を変えるのは簡単ではありません。根本的な部分だからこそ、矯正するのは大変なのです。自律人材を外部から見つけられない要因はここにあります。

それでも経営者としては、自社の人材に自律していてほしいし、新しく採用する人材にも自律を求めたいと思うでしょう。

自律人材を育てるためには何をすべきなのか。次回はその方法を考えます。

(安東邦彦/第2回に続きます)

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