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2019.02.19

コンサルティング

「裁量労働制」から見る中小企業の働き方

安東 邦彦

少し前に、「裁量労働制」という働き方について
ニュースで取り上げられる機会がたくさんありました。

現時点でもこの働き方が導入されている業種や職種はたくさんあるのですが、
政府が目指していた適用対象の拡大については
「定額働かせ放題になる!」といった批判も集まっています。

今回は「良い会社をつくる」という観点から見た裁量労働制の是非から、
中小企業の働き方について考えてみたいと思います。

 

■「働き方の選択肢が広がる」のはよいことのはずだが……

もう随分と前のことのように感じますが、
国会で「働き方改革関連法」が可決されたのは2018年の6月。
厚生労働省のデータ問題などもあり、
当初掲げられていた「裁量労働制の拡大」は削除されました。

同じタイミングで経団連の中西宏明会長は
「残念ながら今回の法案から外れた裁量労働制の対象拡大については、
法案の早期の再提出を期待する」と明記されたコメントを発表しています。
経済界としては裁量労働制という制度をより拡大したいということですね。

経営者のみなさんは、この話題にどのような感想を持たれたでしょうか?

私個人は、「働き方の選択肢が広がる」ことはよいことだと思っています。
どんな法律も、基本的には使い方次第。
性悪説に立って、「経営者が恣意的に法律を使うのでは」と
懸念する向きがあるのも理解できます。
ただ個人的には、あくまでも「働く人の幸せ」から
考えたほうがいいのではないかと思うのです。

 

■裁量労働制をつぶしてしまうのはもったいない

最近では副業を応援したり、時短勤務を柔軟に適用したり、
あるいは子連れで勤務できたりと
働き方の多様性を後押しする動きが増えています。

フリーランスとして働く人が増え、
そうした人たちが働きやすくなるための環境整備も進んでいます。

元来、裁量労働制もそうした方向へ活用できる可能性を秘めた制度のはずです。
そう考えると、良い方向へ進む可能性のある制度を
つぶしてしまうのはもったいないのでは……という気もします。

 

■効率化への努力が、商品やサービスの向上につながる

しかしブレインマークスとしては、今の段階では違うことを考えています。
短い時間で生産性を高める努力を続けていき、結果として、
社員一人ひとりの裁量が高まるようにしていきたいのです。

最近、とある戦略変更の影響で
社員の残業が増えた時期がありました。
そうした状況になると、改めてみんなの中に
「無駄を見直そう」「残業を減らそう」という機運が高まってきます。
この機運のもと、自然と社員の裁量が増えていく光景を目の当たりにしました。

「短く働いて効率的にしよう」という努力をやめてしまったら、
企業の生産性は何も変わりません。
「どうすれば短い時間で今と同じ価値を出せるか」を考えるから、
商品やサービスも磨かれていくのです。

■みんながずっと長時間働き続けるわけにはいかない

良い会社を作るために、
「労働時間を短くする」ことは大きな課題です。
単純に、長時間働くと人はイライラするし、
普通は腹を立てないことにも腹を立ててしまうものです。

もしかすると、社員が長時間働けば働くだけ、成果を出せるかもしれません。
その分だけ、力もつくかもしれない。
しかしみんながずっと長時間働き続けるわけにはいかないのです。

会社にとっては、「顧客に対する価値の提供」がいちばん重要です。
そのためには、社員がいきいきと働きながら、
短い時間で高い価値を提供できる、生産性の向上に着手する必要があります。

裁量労働制などの制度は、
そうした前提のもとで活用を検討するとよいのではないでしょうか。

(安東邦彦)

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