売り上げを上げることが先か、組織をつくることが先か | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
ブログ

ブログ

BLOG

2021.04.02
売り上げを上げることが先か、組織をつくることが先か

株式会社ブレインマークス

 

 

 

 

 

今回のテーマは「売り上げを上げることが先か、組織をつくることが先か」についてです。

 

最近、約10年会社を経営されている社長さんから「あるご相談」を多くいただきます。

 

それは、会社を成長させるときに、多くの人を雇って会社を拡大させる方が先なのか、それとも組織整備をする方が先なのか、というご相談です。

 

今回は、どちらを選択するべきか悩んだときに、抑えるべきポイントをお話しします。このときに、正しい選択をすることで未来の会社は大きく変わっていきます。

 

 

■会社拡大のために、今すべき投資とは

 

 

私も会社を創業して10年経った頃、人を雇って会社を拡大するべきか、組織整備をするべきか、投資をどこにしていくべきなのかとても悩みました。

 

結論からお話しをすると、まず、創業10年の会社が徹底的に投資すべきことは仕組みです。仕組みしかないと言っても過言ではありません。

 

創業初期の頃は、来年の会社は大丈夫なのかと近い未来の不安で悩む方が多いと思います。しかし、会社を10年間やってきたという自負も出てくる創業10年目は、更に売り上げを取るために力を注ぐのか、先に組織を強くしていくのか、という2択で誰もが自問自答します。

 

自問自答をするということは、どちらを選択するべきなのか答えがないからです。だからこそ、経営者は、組織と売り上げのどちらに重きを置くのか、どういう風に考えていけば良いのか、バランスに悩むのです。

 

自問自答していく中で、できるだけ明確な答えを見つけることが大切です。

 

 

■人が育ち、売り上げが伸びる!「仕組みづくり」のポイント

 

 

一定の売り上げが入るようになり、会社として次のステージに上がろうとするときに、人に投資をしたり、売り上げをもっと上げようと広告費に投資してしまう人がいます。しかし、人や広告費に向けた投資は、考え直して欲しいのです。

 

なぜなら、人や広告費の投資で、一時的に会社の売り上げが上がったとしても、必ずまた今の状況に戻ってくるからです。まずは、根本である会社の仕組みを整備していないと、売り上げを上げた分だけゆり戻してしまい、何年も同じことを繰り返してしまう可能性が出てきます。

 

会社の規模は大きくなっているにも関わらず、足元がグラグラしていて、いつ倒れてもおかしくないような状況になりかねません。実際に私も経験し、弊社のクライアントも同じことを繰り返す状況に悩んでいる方が多いです。

 

まずは、足元を安定させる4つの仕組みを考えてみましょう。

 

・ある程度、業績を安定させられる営業の仕組み

・人が育っていく仕組み

・社員1人ひとりが会社の方向性を理解して、1つの方向に向かっていける仕組み

・社内で目標を立てたら、PDCAをしっかり回していけるような仕組み

 

会社の状況にもよりますが、この4つの仕組みを最初に抑えておくと、根本的な部分を固めることができ、会社の規模が大きくなっても倒れるようなことは起きません。

 

ですから、創立から10年ほど経って、悩んでいる経営者がまずやるべきことは、仕組みに対する投資ということになります。業績を上げていこうと思うのであれば、徹底的に仕組みづくりに時間をかけていかなければいけません。

 

 

■優秀な人材が「即戦力」にならない理由と経営者の覚悟

 

 

次は、仕組みをつくるプロセスを通じて、将来のリーダーを雇い、育てるという組織化に取り組んでいきます。しかし、社員が一丸となるような仕組みをつくった上で、新しい人材を雇わなければ、入社しても辞めてしまうことを繰り返してしまうので、注意が必要です。

 

中途採用は、経験豊富で非常に優秀な人が入社してきます。ですが、そのような人材でも入社半年で即戦力になり中心人物になることは非常に難しいことです。それは、会社の問題ではなく、会社の文化や社内の仕事、お客様のことを理解する時間が必要だからです。

 

そう考えると、会社のコア人材は最低でも3年、5年というスパンで伸びていくと考えられます。つまり、“優秀な人材はあくまでも未来に対する投資”だと考えておかなければいけません。

 

まずは、仕組みに対して投資し、その仕組みが運用できてきたときに、人に投資する。この考え方と順序がポイントになります。

 

しかし、仕組み化のプロセスをやっている最中に、仕組みをつくりながら、現場で売り上げを上げる、という二足の草鞋を履かなければならない瞬間が出てきます。

 

だからこそ、成長のプロセスとして、ある一定の期限を決め、ここまでに仕組みをつくり、ここから人を採用して、ここの何年間の間に徹底的に採用した人材を育てていくんだ、という覚悟を決めてください。

 

二足の草鞋を履いていくことも、私たち経営者にとって、非常に大切なことです。もちろん、会社の業種や成長スピードにもよりますが、経営者として、少し心の安定が出てきた創業10年目くらいが覚悟を決めるタイミングなんじゃないかと思います。

 

経営者として覚悟を決め、5年間仕組み化することと、売り上げを上げていくことを考えれば、創業15年の頃には、今では考えられなかったようなイメージの会社をつくることができます。そして、更なる10年後には、創業15年の頃よりも、もっと素晴らしい会社が出来上がるのです。

 

 

■今日の結論

 

 

売り上げを上げることが先なのか、組織をつくることが先なのかということに対しては、仕組みをつくってから人に投資をすれば、自ずと業績は上がってくるということです

 

長期スパンで考え、仕組みに投資し、人に投資し、現場から離れていくことは、会社を成長させ、素晴らしい会社をつくるために必ずやっていく必要があります。

 

ただ、仕組みをつくりながら、現場で売り上げを上げる二足の草鞋を履くと、本当に忙しくなります。なので、常にやるべきこと、やらなくてもいいことを見極め、やらなくてもいいことはできるだけ排除しながら進めていくようにしましょう。

3ステップオンライン講座 無料公開中

この記事をシェアする

おすすめの記事