従業員ファーストの時代(第3回) 〜お金がなくても、従業員を幸せにできる | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2021.07.06

コンサルティング

従業員ファーストの時代(第3回) 〜お金がなくても、従業員を幸せにできる

安東 邦彦

中小企業だからこそ本気で向き合える「従業員の幸せ」

大企業のような安定した財務基盤はない。一つひとつの取り組みによって従業員に与えられるインパクトは小さいかもしれない。

そんな中小企業が大企業に勝てるポイントは何だと思いますか?

私は「限りある人数と向き合うからこそ生まれる、従業員一人ひとりの幸せにつながる施策」だと考えています。

ブレインマークスでも従業員ファーストの施策を考え、実行してきました。

プライベートは充実していたほうがいいし、人間らしく生きられるように残業時間が増えすぎてはいけないと思っています。そんな考えから生まれた施策もあります。

とはいえ「働きやすさ」や「プライベートの充実」ばかりを重視しているわけではありません。

さまざまな取り組みを進める中で気づいたのは、「社員の幸せのためにやるしかない」ということ。そのための施策は待遇面での充実だけに限りません。

一人ひとりの話を聞き、「こんなものがあれば幸せだな」と純粋に思う施策を取り入れています。

中小企業だからこそ、限られた10人、20人の従業員の幸せと本気で向き合い、考えられるはずです。ブレインマークスの実例が参考になれば幸いです。

お金を使わなくても幸せにつながる施策を作れる

従業員ファーストといっても、ない袖は振れません。

最初は「いかにお金を使わずにメンバーの幸せにつなげられるか」を考えました。

例えば「誕生日の有給休暇取得を義務化する」という施策。有給休暇は1年のどこかで取得してもらうことが前提なので、会社としてはまったく痛くありません。一方で、誕生日に休みを取れるという事実が生まれたことで、メンバーにはとても喜ばれました。

また、私はさまざまな施策を通じて「社内の人間関係」を良くすることに取り組んできました。人間関係が悪いと、その時点で会社や仕事のすべてが嫌になってしまうからです。

そこで、ランチをみんなで順番に食べに行くような制度を作ったり、互いの良いところ(コアバリューを体現しているところ)を挙げて掲示したりといった取り組みを進めていきました。

さらに「月3000円までの書籍購入代補助」など、自己研鑽のための実利的な制度も設けています。

少しずつ会社としての余裕が持てるようになってからは、社員の老後の備えなど、長期的な視点での施策にも目を向けるようになりました。

中小企業でもすぐに導入できる参考事例がたくさんある

余裕が持てるようになってきたといっても、会社として投資できる額は決まっています。その中でも少しずつ給与をベースアップしたり、社会保険関連の制度を手厚くしたりといった大きな変更も進めています。

これから取り組みたいと考えているのは401k(確定拠出年金)。先が読めない時代にあって、社員の老後に向けた備えをサポートすることは欠かせません。社員のリテラシーを高めていくための教育も重要だと考えています。

最近、ブレインマークスのみんなに提案して好感触を得たものでは「会社に対しての改善提案」を奨励する施策もあります。

業務や組織運営などに関する改善提案を出してくれたら、どんな内容であっても1件500円を支給するというものです。

仮に1人あたり月間20件(1万円)、それを10人がやりきるという驚きの事態になっても(笑)、年間120万円なので安いものだと思っています。これでPDCAが回り、どんどん良い会社になっていくのであれば、経営者としてこんなに心強いことはないですよね。

読んでいてお気づきになった方も多いと思いますが、ブレインマークスで取り入れている施策は、珍しいものや独創性の高いものばかりではありません。

他社の取り組み事例を参考にしたものもたくさんあります。中小企業でもすぐに導入できる参考事例は、案外たくさんあるのです。

あるいは、社員の声から新たな施策が実現することもあるでしょう。まずは身近なニーズに目を向けるところから始めてみてはいかがでしょうか。

(安東邦彦)

▼【従業員ファーストの時代】の過去記事はこちら

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