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2021.06.03

コンサルティング

ウィズ・コロナ時代の新規事業(第1回) 〜今こそビジネスモデルの見直しを

安東 邦彦

国は「中小企業の業態転換」をサポートしているものの……

「ウィズ・コロナ」「アフター・コロナ」などの言葉が飛び交う中で、いまだ新型コロナウイルスによる混乱は続き、先が見通しきれない状況が続いています。

中小企業においては、打撃を受けた既存事業に変わる新規事業展開を模索する会社も少なくありません。

ブレインマークスのブログやSNS投稿をご覧いただいている経営者の方々の中にも、今まさに新規事業の展開に向けて加速している方がいらっしゃるかもしれませんね。

国もさまざまな手を打っています。

コロナで打撃を受けた中小企業の業態転換に向けて、中小企業庁は「中小企業等事業再構築促進事業」を実施し、大規模な補助金によるサポートを行なっています。

とはいえ、中小企業にとって新規事業への挑戦や業態転換は簡単なことではないでしょう。

どんな会社にも、積み重ねてきた歴史があり、文化があります。そうした蓄積を生かしきれずに新規事業を展開しても、良い結果は得られないかもしれません。

中小企業が新規事業へ挑む際に求められることは何なのか。さまざまな視点から考えてみたいと思います。

新規事業はゼロベースで生み出すものだけではない

私は現下の新型コロナの影響云々に関わらず、企業は基本的に、新規事業に継続的に挑んでいなければ末永い発展は望めないと考えています。

新規事業というと独創的で、ときに突拍子もないアイデアから生まれるものだと考えがちですが、必ずしもそうではありません。

そもそも新規事業とは何なのか。

例えば、既存顧客に新商品を売るのも新規事業だと言えるでしょう。これなら多くの中小企業がすでに経験してきているはずです。あるいは、既存商品の売り先を変えていくという考え方もあります。これも同様に新規事業だと言えます。

新型コロナによって飲食業界が大打撃を受ける中、新たにテイクアウトやデリバリーに活路を見出している店舗もたくさんありますよね。これはまさに「売り先を変えた例」でしょう。

このように新規事業とはゼロベースで生み出すものだけではなく、「商品軸で展開する」あるいは「顧客軸で展開する」といった方法もたくさんあるのです。

業界が変わってもその構造は変わりません。

例としてリフォーム業界を考えてみましょう。リフォームは基本的に、顧客ごとに契約して売っていく「単発」の商品です。

しかしこれだけでは、顧客接点の「点」が増えていくだけ。事業としての歴史はなかなか積み上がっていきません。商品を扱う営業の視点で見れば、「常に新規開拓をし続けなければならない、しんどい商品」とも言えます。

そこで登場したのが「定期点検」の機会をつくって顧客との長期的な関係性を築き、潜在的なニーズを発掘していくという新規事業です。

こうしたビジネスモデル、他にも聞いたことがありませんか? 例えば新車のディーラーは昔から同じことをやっていますよね。違う業界からビジネスモデルを知ることも、新規事業を考える上でのヒントになるのです。

新規事業は、既存のビジネスモデルを見直す好機

新型コロナの不可抗力によって、新規事業のあり方を考えざるを得ない。

この状況に苦労している人が多いことは重々承知しています。それでも、あえて誤解を恐れずに言うなら、こうした変化を起こせることは中小企業にとって素晴らしいことだと思います。

飲食業は元来、「席数」というキャパシティの上限を超えることができないビジネスでした。1店舗のキャパシティを超えていくためには、複数出店という新規事業に挑まざるを得なかったのです。

一方、テイクアウトやデリバリーといった業態には席数の上限はありません。店舗の体制を整え、適切に需要予測を行なうことができれば、1店舗でもどんどん事業規模を拡大していけます。

「店舗に足を運んでもらえない」から始めた新規事業が、実は飲食業というビジネスの可能性を広げているのです。

このように、既存のビジネスモデルを見直す機会になるという意味で、新規事業への挑戦は大きな意味を持っています。

また、企業の多くがオンライン会議システムを使いこなすようになり、営業活動や採用活動などもオンラインで行なえるように整備するところも増えています。

こうした変化も既存のビジネスモデルを見直すことにつながっています。コロナ後の世界でも、この期間に得た知見はきっと生かされるはずです。

(安東邦彦)

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