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2020.06.18

コンサルティング

徹底解説!「オンライン営業」の4ステップ(第2回) 〜脚本を練り、演者となる

安東 邦彦

オンラインで結果の出せる営業スタイル

新型コロナウイルス感染症の流行により、顧客と直接会うことすら難しくなった現在、

これまでの「足を運んで顔を合わせてナンボ」だと考えられていた営業をリモート化していくには何が必要なのでしょうか。

前回は、オンライン営業へ移行していくためにまず必要なこととして、企業と営業マン個人の意識改革を挙げました。

人間関係づくりのスキルが営業としての最大の強みになっている人は、どうしても訪問重視のスタイルになってしまうもの。しかし、オンライン営業では人柄や笑顔、贈り物で結果を出そうとする「人間関係型営業」が通用しません。

必要なのは、顧客の課題を的確につかみ、解決に向けたストーリーをわかりやすく伝える「課題解決型営業」なのです。

顧客は何に困っているのか、その課題を解決するためにどうするべきなのか、そして、解決することで顧客の日々がどのように変わるかを徹底的に説明し、提案していくのです。

課題解決型営業では、直接対面していてもいなくても、オンラインだけのやり取りであっても結果を出すことができます。

相手の課題は何なのか、それを解決するために何ができるか。それを伝えるためにやることはリアルな現場でもオンラインでも変わらないからです。

それでは、課題解決型営業を進めていくためにはどのようなスキルが必要になるのでしょうか。

ブレインマークスの取り組みを交えてお伝えします。

オンライン営業は、セミナーに登壇しているようなもの

ブレインマークスでは、営業の際にオンライン会議ツールの「Zoom」を活用しています。

オンライン営業のアポイントでいただくのは、顧客に私たちのプレゼンテーションを届けるための大切な時間。私たちは「ショートムービーを観ていただく」つもりで準備を進めています。

ブレインマークスの場合、初めてのプレゼンテーションを行なうときには90分をいただくようにしています。

最初の30分は顧客へのヒアリングを重ね、課題を落とし込んでいきます。その後は60分間でどのように解決できるかを伝えます。

その中でも絶対に行なうことが一つ。

おおむね10分が経過するタイミングで、顧客に話してもらうための時間をつくること。

人は誰しも相手の話を10分ほど聞き続けていれば、飽きてしまうと考え工夫しています。

このように、ショートムービーの脚本を作っていくことが課題解決型営業には欠かせません。

営業パーソンはまさにプレゼンテーターであり、セミナーに登壇しているようなもの。だから、事前のロールプレイングはとても大切です。

営業パーソンもベテランになってくると「ロールプレイングなんてほとんどやらない、必要ない」という考えになっていくものですが、とんでもありません。リアルな場面では笑顔や愛嬌で乗り切れることも、オンラインでは乗り切れません。

だからこそ、課題解決ができるということを伝えるストーリーの脚本を用意し、自分自身がその演者として振る舞うためにトレーニングする必要があるのです。

一時凌ぎに終わるのか、それとも長く活用できる知見に変えられるか

顧客にショートムービーを観ていただく上では、こちら側の背景に映る映像も大切な要素です。

オンライン会議ツールで顧客とつながるときに、あなたの会社では営業パーソンの背景に何が映っているでしょうか。ただの白い壁や、雑然とした社内の風景で構わないと思いますか?

些細な点だと思うかもしれませんが、ぜひ考えてみてください。「自社らしさ」を伝えられる背景があるはずです。

このように考えていくと、オンラインで営業を進めることは、営業という仕事にとっての最大の意識改革の機会だと言えるのかもしれません。単に売り上げを作るための手段としてとらえるのではなく、「営業とは何なのか」を考え直すことにつながると思うのです。

そんなことを日々考えている営業パーソンは決して多くはないでしょう。

何となく察知している方もいるでしょうが、Zoomなどのツールを取り入れるだけですぐにオンライン営業を実践できるわけではありません。

人間関係型営業から課題解決型営業へ転換するのは、まず企業と営業パーソンの意識改革が必要です。そして、ショートムービーを練り上げて演じるスキルが必要なのです。

それらを実践できれば、コロナ収束後もオンライン営業を自社の武器にできるはず。

一時凌ぎに終わるのか、それとも長く活用できる知見に変えられるのかは、今のアクションにかかっているのでしょう。

この基本を踏まえた上で、次回は具体的なツールの活用法やトレーニングの考え方をお伝えします。

(安東邦彦)

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