完璧な職人型経営者で、自分で営業をして、自分で契約先にコンサルをしていました。当時はそこに問題意識を持つこともありませんでした。大切なことは「売上が上がっているかどうか」。社員に対しても、とにかく売上を上げることに集中しろと言っていました。しかし、なかなか思うような成果は無く、「皆が自分のようになればいい」と考えたこともありました。売上が上がらないのは、努力不足。成果の上がらない社員にはとにかく厳しく接していました。それが正解だと思っていたんです。まさに「北風と太陽」の北風でした。
そんな状況からは、誰もが逃げ出したくなるものです。採用しても、採用しても人は定着しませんでした。それどころか、ある時正社員全員から退職願を渡されました。さすがに悲しかったです。「何が間違っていたんだろう」そこで一旦立ち止まることができました。そんな時、ブレインマークスの書籍に出会いました。その本の中に、私がいました。自分でも驚くくらい、書籍の主人公は私そっくりだったんです。そこで、「自分が間違っていたんだ…」と受け止めることができました。もっと経営に対する考え方を学びたいと思い、ブレインマークスのコンサルティングを受講しました。
どちらかというと、水を得た魚のようにどんどん実行して進めていきました。組織づくりをしてこなかったことが原因だとわかっていたので。ただ、それを具体的に教えてくれる場所に出会い、方法を知れることに喜びを感じていました。「自分が変わらなきゃいけない」と思い、とにかくどんどんメソッドを実行していきました。講座中にいくつも出てくる質問や答えも今までの自分の考え方とは真逆なのに、なんだかしっくり来るので不思議でしたね。気をつけていたことはその質問に対して頭で考えるのではなく心で考えて答えを出すことです。自分の心と向き合いながら受講していました。
一番大きな変化は、このWEBコンサルという事業一本でやっていこうと決意し、実行したことですね。それまでこの事業と一緒に親から受け継いだラーメン屋を10店舗経営していたんです。しかし、このメソッドに出会ってから「自分が本気でやりたいと思って、命をかけると思えるもので無ければ続かない」と思いました。それほど、力を入れて取り組む事業であるなら、何かと一緒にやっていくということは出来ないと感じたので、手放すことを決めました。
そして、組織づくりに一気に取り掛かりました。その際、組織はいろんな人が関わって作り上げられるものなので、自分の思いを伝えるだけではなく、「社員の気持ちを置いていかないこと」を特に注意していましたね。他には、理念や組織図、評価制度など様々なものをつくりました。特に、理念を明確にしたことで社員がやりがいを感じてくれるようになりました。儲けではなく、理念に基づきお客様のために頑張ろう、お客様が喜んでくれると嬉しいという目的で仕事をやることにやりがいを感じてくれているんだと思います。経営計画書も社員と協力して完成させました。自社の強み、対象顧客、戦略、目標、クレド…会社の基本的なことを全て明記してあるのですが、それを部分的に社員に書いてもらって半年くらいかけて一緒につくっていきました。ただ、つくるのと浸透させるのは違うので、この経営計画書を皆が心の底から実現したいと思えるようになって欲しいと考えています。
会社を大きくしたいと経営者は皆思っているはずです。「頑張っているのに全然大きくならない」と思っている人も多いですよね。それは営業のテクニックなどで解決できるものではありません。それを解決する為には、組織をどうつくっていくのかを明確にすることが大切です。実際、僕はできていませんでしたが、コンサルティングを通じてそのことを理解することができました。現在、それを会社に適応させたことで、どんどん好転しています。それまで、どうやって経営していけばいいのかがわからず、不安もありましたが、コンサルティングでは明確に「こうすればいい」と教えてくれました。それを前向きに取り組んでいくことで、効果は必ず出ます。コンサルティングは参加したほうがいいと思いますよ。