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2020.03.24

コンサルティング

今こそリスクマネジメント体制の点検を行なおう!

安東 邦彦

事業モデルそのものを点検すべき機会

新型コロナウイルスの感染拡大により、企業経営は大きな影響を受けています。

この先の見えない状況に、不安を抱えている企業経営者も多いのではないでしょうか。

私はこの状況を鑑みて、「リスクマネジメントの重要性」を改めて感じます。

日本は災害大国であり、地震や台風などの災害が毎年のように日本のどこかで起こっています。それも対岸の火事のような気持ちで見てしまうと、いざ、火の粉が降りかかったときに慌てふためく結果となります。

今回の新型コロナウィルスの問題は、想定外のことではあります。

しかし、事業を続けていると何年かに1度は、不足の事態が起こる経験をお持ちではないでしょうか。

その不測の事態に備える「リスクマネジメント」の重要性について改めて考えてみる機会も必要でしょう。

どこまで落ちるのか、「最悪の事態」を想定しておく

私たちは日々のコンサルティング現場で、危機的状況に遭遇した経営者からの相談をお受けします。

また、私自身もこれまでの経営者人生の中で、何度か危機的状況に遭遇してきました。IT企業の役員だった時代には経営破たんを経験し、途方に暮れました。

ブレインマークスの創業初期には、社員のほとんどが去っていってしまったこともありました。取引先とのトラブルで、業績が70%ダウンしたこともあります。

こうした有事の際、中小企業経営者は「最悪の状態」、つまり、どこまでの状況なら自分は受け入れられるのか。どこまでの落ち具合であれば再起できるのか。

それらを想定して、目の前の状況に右往左往しないようにしていかなければならないのです。

どんなピンチもいつかは終わりを迎えます。去らない嵐はありません。

そんなときには、「最悪、どこまで落ちるのか」を想定しておくことで、経営者としての心の持ちようが変わります。

最悪どこまでなら持ちこたえられるかを想定し、銀行など関係機関とのコミュニケーションを密にしておく必要もあるでしょう。

新型コロナウィルスに関する特別融資や助成金も調べる必要があるでしょう。

https://j-net21.smrj.go.jp/support/corona.html

大切なのは、「自分で何とかできること」と「自分では何とかできないこと」をわける発想です。

蔓延していくコロナウイルスを止めることはできません。

自分の力がおよばないところに振り回されるのではなく、最悪の状態まで進んだときにどんなアクションを取るのか、

再起できる状態になるためにどうすべきなのか。

経営者として、自分の力でできることを洗い出していくべきです。

「緊急ではないけれど重要」なリスクマネジメント

最悪の事態を想定し、そうなることを受け入れたなら、同時にどうやってリカバリーするのかを考える。

まだ新型コロナウイルスの収束時期は見通せません。収束までの期間をどう過ごし、どうリカバリーしていくのか。

その計画が策定できれば心の持ちようは変わります。

もし、新型コロナウイルスの影響が少ない企業なら、今こそ「リスク対策」に取り組むべきです。

2019年の通常国会では、「中小企業強靭化法」(中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律)が可決・成立しました。

その具体的な取り組みとして、「事業継続力強化計画」の認定制度が始まりました。

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.htm#seido

また、中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が認定する制度です。

リスクマネジメントは、いわゆる「緊急ではないけれど重要な仕事」の最たる例だと言えます。

経営をやっていれば10年に一度は大ピンチがあるし、5年に一度は小ピンチ(小さなピンチといってもダメージは大きいのですが)があるものです。

そんなピンチをチャンスに変えていくには、起きたリスクを吸収していくための最低限の備えが必要です。

自社の事業継続に必要なことを俯瞰してみれば、資金的な備え、BCP対策、防災対策、保険活用、ビジネスモデルの変更など、取り組むべきことが見えてくるものです。

直面している危機に立ち向かい、次にどう活かすかが問われています。


(安東邦彦)

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