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2019.07.18

コンサルティング

「経営とカネ」経営者としてもつべき姿勢とは?

安東 邦彦

「社長なんだから、もっとお金をもらえば?」と言われても

これまで「経営とカネ」というテーマで、3回にわたり書いてきました。

経営者は「成功」とうまく付き合い、驕ることなく自分を俯瞰しなければならない。
こう書くと単純なことのようですが、実践するのは難しいものです。

私自身は、今、自分が納得できるほどの収入は得られていると思っています。
もっとお金がほしいとすれば、会社をよくするための投資くらいでしょうか。

周囲の人から「社長なんだから、もっともらえば……?」と言われても、気にしません。

私には目指している社長像があります。
ウォルマートを創業したサム・ウォルトンのように、
ぼろぼろの車で現場を回り続けるような経営者でありたいのです。

 

大きな利益を出しても質素と倹約を貫く経営者

巨大小売企業のウォルマートを一代で築き上げたサム・ウォルトンは、
フォーブズ誌で「世界一の金持ち」と紹介されたこともあります。

しかし、経営者として大成功を収めてからも、
必要以上に浪費しない質素な生活を送っていました。

大恐慌時代のアメリカで子ども時代を過ごし、
周囲の大人たちが金に振り回されて苦労する姿を見てきたからこその
人生哲学だったのかもしれません。

私のコンサルティング先にも、同じように質素と倹約を貫く経営者がいます。

売上高はおよそ600億円。利益もしっかりと叩き出している会社です。
社長は私と同世代の方ですが、驕ることなく、浪費に走ることもなく、
とても質素なライフスタイルなのです。

お会いするたびに、私はその姿勢に共感します。

とはいえ、私も若い頃は考え方がまったく違いました。
むしろ「どうやって金を稼ぐか」ということばかり考えていたように思います。

野心を持ち、身を粉にして働いた結果、20代で年収1000万円を超えました。

しかし、実力に見合っていない収入は長く続きません。

ある年には収入が一気に下がってしまいました。
それに追い打ちをかけるように、
前年分の所得から算出された多額の税金がのしかかるということも経験しました(笑)。

「先生」と呼ばれることに注意する

どんな失敗も、経営者としての学びにつながります。
同じく一時の成功もまた、経営者としての学びにつなげなければいけません。

コンサルティングを生業にしていると、「先生」と呼ばれることもあります。
とてもありがたいことではありますが、
そう呼ばれることには注意しなければいけない、とも思っています。

なぜなら、私は経営者だからこそ、
驕り高ぶることなく常に勉強を続けなければならないからです。

私のことを「先生」と呼んでくださる方がいたとしても、
その方にとって価値があるのはあくまでも私の今の専門性であって、
私自身ではないのです。

自分自身が人の役に立つためには、何を学ぶべきか。
常にそう考えて振り返り続けることが、経営者には欠かせません。

「最近、勉強していないなぁ」と感じたら……。
それは、黄信号だと思ったほうがよいと、自分自身を戒めているのです。


(安東邦彦)

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