中小企業の未来を考える経営コンサル
ティング株式会社ブレインマークス

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2019.07.11

コンサルティング

ゴーンショックから考える「経営とカネ」(第3回) 〜経営を「プラモデル」のように楽しむ

起業家は成功者を目指すものだが……

 

前回のブログでは、成功が続いたがゆえに自分を見失い、

失脚してしまった人の例を紹介しました。

 

なぜ経営者は驕り高ぶり、自分を俯瞰できなくなってしまうのでしょうか。

成功と上手に向き合うためには、何が必要なのでしょうか。

 

私自身、若いときは「早く成功したい」と思っていました。

「自分は成功者として生きたい!」と強く思っていたのです。

これは起業家の多くに共通する思考かもしれません。

 

私の場合は運良く20代で上場会社の役員になる機会にも恵まれました。

当時の自分は、まさに驕り高ぶっていたのかもしれません。

「俺はこの実績を引っさげて生きていくぞ」と、意気揚々に考えていたのですから。

 

しかし、それからの経営者人生では大きな失敗もたくさん乗り越え、

当時よりも今のほうが楽しく経営できていると実感しています。

 

では、経営者が驕り高ぶらずに経営を楽しむためには、

どういう考え方をすればよいのでしょうか。

 

今回はこのことについて、考えてみようと思います。

プラモデルを楽しく組み立てるように

 

当時の成功に向けてギラギラ燃えていた自分と比べれば、

今のほうがはるかに経営を楽しめていると感じています。

 

ブレインマークスは急成長や急拡大を目指していません。

もちろんどこかのタイミングでアクセルを踏まなければいけないのかもしれませんが、

今は着実に、丁寧に、理念とコアバリューに向かって歩み続けています。

 

そうして会社経営をする感覚は何かに似ているなぁ……とずっと思っていたのですが、

最近になって気づきました。

 

子どもの頃にプラモデルを楽しく組み立てていたときの感覚。あれに近いのです。

 

自分がつくりたい理想の会社をイメージし、自分自身で設計図を描く。

その工程には10年も20年もかかることがわかっている。

だから焦らないし、無理に成功を追い求めないし、

経営者として驕りそうになる自分を俯瞰することもできる。

 

それが今の、ブレインマークスの経営者としての私です。

 

描いた設計図の中から、何か一つでも前に進んで実現したときには大きな喜びを感じます。

 

同時に、少しずつ完成に近づいていることへの「寂しさ」も覚えるのです。

 

 

 

いい加減な作品は作りたくない

 

今の私とかつての私の違いは、

こうした「プロセス」を楽しめるようになったことではないかと思います。

 

「とにかく成功したい」という、結果ばかりに執着する考え方とは、まるで違うのです。

ずっと「ものづくり」をしている感覚があります。

 

だから、乱暴にスピードを早めていい加減な作品を作りたくないと率直に思います。

 

必要なパーツがあるけど、それを手に入れるのが難しい。

そんなときに安価で早く手に入る代替の粗悪品があっても、飛びつくことはありません。

 

この「ものづくり」を進めていけば、

もっともっと素晴らしいものが見えてくるのだと思っています。

 

完成イメージは見えているのに、どうすれば近づけるのかは見えない。

「こんな会社になる」と決めているのに、「どうすればなれるのか」はわからない。

 

しかし、日々の中でその謎がどんどん解けていく面白さはあるのです。

自分が気づかないうちに、仲間たちの頑張りによってたどりついていることもあります。

 

完成を急ぎすぎて結果ばかりに執着してしまうと、

経営を楽しめないばかりか、「結果至上主義」の驕りにつながります。

 

大切なのは、プラモデルをつくるときのようにプロセスも楽しみながら、

丁寧に会社をつくり上げていくことなのです。

(安東邦彦)