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2018.10.17

コンサルティング

会社を「仕組み化」する第一歩は?

安東 邦彦

よほど特殊な事情でもない限り、
「自社を成長させたくない」と思っている社長は
世の中にはほとんどいないでしょう。

しかし、その思いとは裏腹に、
社長の行動そのものが会社の成長を妨げてしまっていることも往々にしてあります。
今日はそんな、「成長を妨げる社長の矛盾」について考えてみたいと思います。

 

■社長を苦しませている元凶

会社を成長させるためには、個人の能力に依存しない組織づくりが必要です。
前回お伝えしたように、会社で起こる問題はすべて
「人」ではなく「システム」に起因しているからです。

この話をすると、同意しない社長はほとんどいません。

しかし、「社長は現場の仕事から離れる努力をするべきだ」という話には、
多くの人が苦悩の表情を浮かべます

「私が現場を離れるのはちょっと難しいですね」
「うちの業界はちょっと特殊だと思うんですよ」
「目に見えない商品を扱っているので、お客さまは個人に付くんですよ」

理由はいろいろ出てきます。
中には、けんか腰になって怒ってしまう人もいます。

ここで指摘しなければならない重要なことがあります。
そうした考えは「自社を成長させたい」という思いとは矛盾しているということ。
そして、その矛盾こそが社長を苦しませている元凶だということです。

 

■イトーヨーカドーの社長は店舗に張りつかない

中小企業の経営者の多くは、
「社員が入れ替わっても回る組織にしたい」と思いつつも、
「自分は現場を離れられない、離れたくない」と考えてしまいます。

つまり、組織として機能させたいが、自分の能力には依存して欲しいと考えているのです。
この矛盾こそが、社長を苦しませている元凶だと気づくのには時間がかかります。

確かに、現場に立って自分が中心で活躍していることは楽しいでしょう。
しかし、社長が現場で活躍している限り、その会社が成長することはありません。

身近なところで、実際に成長している会社を思い浮かべてください。
テレビ番組の『カンブリア宮殿』に取り上げられるような会社を思い浮かべてください。

社長が現場で、社員と同じ仕事をしていますか?
社長自らが売り上げの5割以上を稼いだりしていますか?

イトーヨーカドーの社長が、ずっと店舗に張りついていることはありません。
楽天の社長が、自らネットショップの営業をすることもほぼないでしょう。

トップが「現場から離れられない」と口にすることは、
すなわち「成長しない会社です」と宣言したのも同然なのです。

 

 

■「成長しない会社」を選んで働く人はいない

これは、従業員の目線で考えても問題があります。

もしあなたが従業員の立場だったとして、
いつまでも社長が現場から離れない会社で働きたいと思うでしょうか?

もっと言うと、「成長しない会社」をわざわざ選んで就職するでしょうか?

成長を続ける会社の社長は、「現場から離れる努力」に心血を注いでいます。

あなたがどんなに現場が好きでも、
あなたがどんなにお客さまを愛していても、
「つくりあげたサービスや商品をより多く人に届け、
より多くの人の暮らしに役立ちたい」と考えるなら、
やるべきことは決まっています。

あなたでなくても、あなたと同じ価値を顧客に提供できる仕組みをつくることです。

(安東邦彦)

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