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2021.02.24
社員の自主性を育てる3つの評価基準

株式会社ブレインマークス

今回のテーマは「社員の自主性を育てる3つの評価基準」についてです。

人事評価をつくる際に、どのような視点で社員を評価したらいいのかわからないといった、相談を受けることがよくあります。

人事評価をつくる際には、社長がどんな社員に育てていきたいかによって異なります。

例えば、とにかく成果主義にして業績を伸ばしていきたいと考えている会社であれば、
歩合制など、成果が給与に直結するような評価制度になります。

しかし、組織を大切にして、一緒に同じ目標向かって頑張ってくれる社員になって欲しいと考えるなら、評価制度のつくり方は変わってきます。

私も、これまで15年間、様々な評価制度を試してきました。成果に寄った評価制度にし、給与を歩合にしたこともあります。

そんな中で、今回は私が中小企業に合っているなと思う、人事評価のつくり方を今回はお話します。

◼️3つの評価基準について

まず、重要になるのが、3つの評価基準です。

1つは目標達成です。中小企業の場合、社員一人ひとりが目標達成する文化がない会社が非常に多いです。

大企業の場合は、上から達成すべきノルマや目標の指示がどんどんくるので、社員にとっては、目標を達成しなければならない環境が自然とできています。社員教育や研修も整っています。

中小企業の経営者も、社員に自分で立てた目標をしっかりと達成するっていう行動習慣を身につけていれば、非常に頼もしいはずです。

私は、採用面接で多くの人と、お話させていただく機会があるのですが、話を聞いていると、目標の達成意識が低いと感じることがすごくあります。「この人は恐らく、与えられた仕事だけやってきたんだな……」感じてしまう瞬間があります。

もし、このような社員をそのまま雇ってしまったら、お給料は支払わなければなりませんから、当然お荷物になります。

経営者としては、自分で目標を立てて、しっかりクリアしながら会社の成長を後押ししてくれる社員が欲しいわけです。

しかし、そのような優秀な人材を雇えればいいですが、簡単には雇えません。

そこで、重要なのは、社員が目標を立てて、達成するための継続的なサポートができる仕組みとして、目標達成という評価基準つくることです。

◼️ピーター・ドラッカーが言った”経営で一番必要なこと”

ピータードラッカーさんは企業が必要としているのは、個人的目標と共通の利益を調和するような経営原則であると言いました。

「与えられた目標ではなく、自ら目標を設定する習慣をつけることにより、支持命令ではなく社員の自主性を生み出すための、目標達成のやり方がある。」

そこで生み出したのが、MBO(Management By Objectives and Self Control)です。

目標のマネジメントを、セルフコントロールする。つまり、自分で立てた目標は自分で達成する行動習慣を身につけるといった意味です。弊社では、このMBOと、セルフコントロールを評価基準の1つにしています。

例えば、社員が自分自身で、半年間の目標を設定します。そして目標に対して達成できた分を評価します。目標達成評価を、1つの基準にしています。

◼️2つ目の評価基準

2つ目の基準が、コンピテンシーと言い、日本語で訳すのは難しいのですが、成果を出している人の行動特性を明確にして、達成の行動習慣を身につけます。

弊社の場合は、ステージが8まであり、1〜3は動画内に表を出させていただいておりますが、ステージ1では

・理念を共感している
・誠実な対応ができる
・報連相ができる
・タスク管理できる

といったことです。特にタスク管理できているかについては、非常に重要です。
社長が社員に何か頼みごとをした時に、「はい。わかりました。」と返事したのにできていない人っていますよね。こういった人は、「なぜできない? 何回言わせるの?」と言っても、また忘れます。

この原因は、言われたことをメモして、自分の与えられた仕事を管理するセルフマネジメントの習慣がないからなのです。逆に、優秀な人材は、セルフマネジメントの習慣が身についています。

ステージ1は、新卒から入社2年目ぐらいの優秀な人材の行動習慣です。つまり、新卒において優秀な人材は、こんな行動習慣を身につけているということを、明確にしているのです。明確にすることによって、社員は、その行動習慣を身につける教育をしていけばいいのです。

そして、ステージ2になると

・責任感や顧客のために働ける
・主体的に行動意識をもつ
・質へのこだわり
・プロジェクト管理

このように、だんだんと出世魚のようにレベルが上がっていきます。社員に成長の道筋を
明確に見せることができ、行動習慣を身につけさせるというのが2つ目の基準です。

◼️3つ目の評価基準

そして3つ目が、価値観です。弊社では、大切にしいてる価値観が11個あります。

・クライアントの結果にこだわる
・当たり前を感動に変える

といったことです。みなさんの会社にもコアバリュー、つまり働くうえで大切にしていること価値観や考え方を、言語化し明確にして社員と共有することが大切です。

例えば、クライアントの結果にこだわるという部分に対しては、自分が頑張った、頑張らなかったはどうでもよくて、とにかくクライアントに成果が出て初めて我々の価値があるという意味です。

クライアントの結果が出ていないのにも関わらず、「私は頑張りました」と言う社員がいてはならないのです。あくまでも、クライアントの結果に徹底的にこだわることが、重要であることの、共通認識をもたなければなりません。

そうすれば、クライアントの結果出せたのか、本当にクライアントは変わったのかと社員と非常に良いコミュニケーションをとることができます。価値観の共有はとても大切なのです。

◼️まとめ

・立てた目標の達成
・行動習慣
・共通の価値観

この3つの共有によって、社内に良い人材が育つ、会社の業績に寄与するパフォーマーが育っていきます。

私は、amazonに売っている「人事」「人事評価」と書かれた本を、ほとんど読みました。
様々な研修にも参加し、恐らく3000万円ぐらい投資をしました。

その中で、この3つのバランスが重要だと結論が出ました。もちろん3つのうち、どのウェイトを高くするかは、会社によって多少変わってきます。

例えば、私の場合会社の雰囲気がすごく悪かった時期は、コアバリューのウェイトを高くしていました。だんだん雰囲気が良くなってきた時期に、コンピテンシーのウェイトを高くしました。実行力を高かめたい、業績重視である時は、MBOシートを高くしています。

会社のステージによって、3つの割合を変えていくことで、社長の個性や会社のステージに合わせたものになるはずです。

評価基準をつくる時には、まずは3つの視点をもってみてください。そして、社員の自主性を育てながら評価基準を運用してください。

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